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5月定例会

日時 :2018年5月15日(火)19時より

場所 :大阪凌霜クラブメインホール

講師 :橋本 長道 氏 氏(小説家)   

演題 :「元奨励会員より見た将棋界 ~プロを目指す人生 その成功談、失敗談、裏話~」

 

中学生棋士藤井聡太さんの29連勝や羽生善治さんの国民栄誉賞授章などで将棋がブームになっている中で、5月度は、かつて将棋のプロを目指した橋本長道さんに、プロへの登竜門である奨励会時代の経験を中心に将棋界について語ってもらった。

 橋本さんは、1984年生まれの34歳。兵庫県中学将棋大会で優勝し、1999年から2003年まで高校に通いながら奨励会でプロを目指す。しかし、周りの天才たちを見てプロへの道を断念し、2004年神大経済学部に合格、2008年に卒業し、民間企業に勤めたが1年で退職し、今度は小説家のプロを目指す。2011年スバル新人賞を「サラの柔らかな香車」で受賞。2014年「サラは銀の涙を探しに」出版、2018年「奨励会~プロ棋士への細い道」出版予定。

プロ棋士は割に合う職業か

 現在、プロ棋士は150名程度しかいません。その他女流棋士が40名ほどいます。賞金と対局料が主な収入になります。2017年の賞金ランキングでは、トップの渡辺竜王(当時)が7534万円、10位で1900万円。20位で1300万円です。対局数は多い人で年間5~60局なので、コストパフォーマンスは高いのではないかと思います。ただ、奨励会の三段リーグを勝ち抜いてプロ棋士になるための難易度は非常に高いので、誰でもなれる職業ではありません。

 トップ棋士がAI(将棋ソフト)に勝てなくなったことや、スポンサーである新聞業界の見通しが明るくないので、将棋界の将来を心配する向きがあります。しかし、将棋より早くソフトに勝てなくなったチェスの人気は全く衰えていませんし、最近の将棋ブームもソフトに勝てなくなってから起こっていますので、人間同士の勝負の面白さとAIは別と考えていいのではないかと思います。また、スポンサーには最近、サイバーエージェントなどIT企業が登場してきています。

奨励会というところ

 プロ棋士になるためには、東京と大阪にある奨励会(正式名称は新進棋士奨励会)に入らなければなりません。奨励会受験には町道場で、四段から五段は必要です。小学生が「プロ棋士になりたい」と言い出すと、説得しても聞かないので、諦めさせるために受験させる親御さんもいます。奨励会には6級から3段までの段位級があり、一定の勝ち星を挙げると昇級・昇段していき、三段になると約40名で争う「三段リーグ」に参加し、半年に上位2名が昇段し、4段になってやっとプロとなり、対局料が出ます。奨励会には年齢制限があり、基本的には26歳までに四段に上がれなければ強制退会となります。

 私は、一次試験(受験者同士の対局)は、3勝3敗で通過。二次試験(現役奨励会員と対局)は2勝1敗で合格しました。2勝のうち1勝は、現在Aクラスの糸谷哲郎八段(当時6級)でした。

 奨励会に3年在籍し、対戦した相手で、怪物と感じたのは、現在の佐藤天彦名人、豊島將之八段、稲葉陽八段、糸谷哲郎八段です。他に和田澄人という天才と称された奨励会員がいましたが、彼は三段リーグで「努力する天才」たちに敗北し、プロにはなれませんでした。

 棋士は、賭け事が好きでパチンコ、スロット、麻雀にはまる者もいます。棋士はゲームも得意で、月50万円ぐらい稼ぐ者もざらにいました。ただし、将棋を辞め、パチプロ、スロプロになった人たちは現在私の知っている限り全員廃業しています。親元を離れ東京や大阪で1人暮らしするので誘惑も多く、落ちこぼれる人が多いのが現実です。

奨励会退会、神大卒業後の人生

 奨励会退会後に京大に3回落ち、神大後期試験で合格しました。2008年に卒業し商工組合中央金庫に就職しましたが、企業風土に嫌気が差して1年で辞め、小説家を目指し、再びモラトリアム状態になりましたが、投稿を始めて1年目でスバル新人賞を受賞することができました。しかし、2作目がなかなか書けない。東京での1人暮らしが裏目に出て、生活を律することができず、人生の壁に突きあたりました。故郷の小野に戻り、将棋の指導や投稿など少し生活が落ち着き、新作を6月に出版予定です。「奨励会~将棋棋士への細い道」(マイナビ新書)。是非、読んで下さい。


出席者合計29名

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